菊芋が黒くなる原因は、アクに含まれるポリフェノールが黒く変色するためです。
変色を防ぐためには、しっかりとアク抜きをすることですが、イヌリンが抜けてしまうというデメリットもあります。
この記事では、菊芋が黒くなる原因や、変色を防ぐ方法についてお伝えします。
菊芋が黒くなる原因はアクに含まれるポリフェノールの変色
菊芋のアク(灰汁)には、クロロゲン酸などのポリフェノールが含まれています。
このようなポリフェノール類は、空気に触れると酸化が促進され、褐色に変化する性質を持っています。
バナナ、ナス、レタスなどが変色するのも同じ理由です。
菊芋が黒くなる原因は、菊芋に含まれるポリフェノールが空気が触れ合ったせいで酸化したためです。
こちらはカビではないため、食べても問題ありません。
ただし、表面にコロニー(カビの集合体)ができている場合はカビですので、食べないようにしてください。
しっかりアク抜きすれば黒くなりにくくなる
菊芋が黒く変色するのはアクが原因なので、しっかりアク抜きすれば黒く変色するのを防ぐことができます。
野菜の灰汁のほとんどが水に溶けやすい性質を持っているため、切った菊芋を10分ほど水に漬けるだけで、灰汁は抜けます。
ただし、水に付けても全てのアクが抜けるわけではないので、変色が気になる場合はなるべく空気に触れないように密閉して保存しましょう。
アク抜きした菊芋は生でも食べることができ、シャキシャキした食感になるので、サラダや漬物に向いています。
アク抜きのしすぎに注意
菊芋に含まれるイヌリンは、腸内でビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌のエサになります。
腸内細菌が作り出した短鎖脂肪酸によりミネラルの吸収を促す嬉しい効果があります。
ただし、イヌリンは水溶性の食物繊維なので、アク抜きすると一緒に抜けてしまいます。
イヌリンの健康効果を期待される方は、長時間つけずに5~10分程の短時間だけ水に漬けるようにしましょう。
なお、茹でるとさらにイヌリンは抜けてしまいますので、茹で汁を捨てるのは勿体ない食べ方です。